副鼻腔炎や後鼻漏など、鼻腔周りの炎症に悩まされた時、市販の薬だけでは根本的な改善が難しい場合があります。
そんな時に試してみる価値があるのが、鼻うがいです。
鼻うがいとは
鼻うがいとは、生理食塩水などの溶液を鼻から注入し、鼻腔内の老廃物や過剰な粘液を洗い流す方法です。
鼻うがいには以下のようなメリットがあります。
鼻うがいのメリット
- 鼻腔内の雑菌や細菌、アレルゲンを排出できる
鼻腔内に溜まった不純物を物理的に押し出すことで、様々な鼻疾患の改善が期待できます。粘膜の炎症を引き起こす原因物質を取り除くことができます。 - 鼻粘膜の過剰な分泌物を洗い流せる
鼻水が多く出る時、うがいで一掃することができます。粘膜への刺激を和らげ、過剰な分泌を抑えることにつながります。 - 呼吸が楽になる
鼻腔が解放されることで、呼吸がスムーズになります。鼻呼吸と口呼吸の使い分けもしやすくなるでしょう。 - 嗅覚が蘇る
鼻うがいで鼻腔を洗浄することで、におい物質が鼻粘膜に届きやすくなり、嗅覚が回復する可能性があります。 - 薬剤の効果を高める
鼻うがいで鼻腔を清浄にしておくと、その後に使用する点鼻薬の効き目が高まります。炎症部位への到達率が上がるためです。
一方で、鼻うがいにはデメリットもあります。
鼻うがいのデメリット
- 一時的に鼻詰まりが悪化する可能性がある
うがい直後は鼻腔内が刺激を受けた状態になるため、一時的に鼻詰まりが悪化することがあります。 - 溶液が副鼻腔に入り込む危険性がある
うがいの際に強く吸い込みすぎると、溶液が副鼻腔に入り込み、かえって炎症を悪化させる可能性があります。 - 鼻うがいの方法を誤ると危険
鼻うがいは正しい方法で行わないと、中耳炎や髄膜炎のリスクもあり、健康被害につながるかもしれません。 - うがい液の濃度を間違えると刺激が強くなる
うがい液の塩分濃度が高すぎると、鼻粘膜に強い刺激を与えてしまいます。 - 鼻うがいに頼りすぎると本当の治療が遅れる
鼻うがいが多少効いたからといって、根本原因となる疾患の治療が後回しになってはいけません。
鼻うがいの実践と注意点
このように、鼻うがいには一長一短があります。メリットを最大限に活かし、デメリットを最小限に抑えるためにも、使い方には十分注意する必要があります。
実際に私が鼻うがいを試した感想をお話しします。最初はかなり怖い思いをしましたが、以外にも鼻が痛くなることもなく使うことができました。
最初のうちは、反対に鼻からうまく水が出なかったり、若干のどに溶液が入ってしまったりなどストレスを感じる場面もありました。
しかし、回数を重ねるごとに上手くなり、中には粘性の強い鼻水が出て、スッキリする体験ができるようになりました。
鼻うがいを続けていくと、どんどん鼻の通りが良くなり、呼吸が楽になっていく実感がありました。特に朝おきた後にやったときは非常に楽になりました。
副鼻腔炎になってから、鼻の違和感が気持ち悪かった私にとって、これは願ってもない体験でした。
ただし、鼻うがいはその場しのぎの対処療法に過ぎません。根本的な原因となる疾患の治療は避けて通れません。私の場合も抗生物質の投与と並行して行ったことで、より早期に改善できたのだと考えています。
このように、鼻うがいは慣れが必要ですが、正しい方法で行えば、様々な鼻疾患に対する有効な手段になり得ます。デメリットへの注意を払いながら、上手に活用していきたいものです。
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